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ソウル住宅価格75週連続上昇、利上げでも止まらず — 韓国8月の不動産税制改革

· イシュー

利上げをしても止まらない住宅価格を前に、韓国政府は税制の全面見直しという最後のカードを切りました。

要点
  • 韓国政府は取得税・保有税・譲渡税を実居住者中心に組み直す「不動産総合対策」を7月末〜8月初めに発表します。
  • 韓国銀行が政策金利を2.75%に引き上げたにもかかわらず、ソウルのマンション価格は75週連続で上昇し、文在寅政権時代の最長記録(85週)に迫っています。
  • 保有税の強化と高額な単独保有住宅への優遇縮小が最大の争点で、シンガポールや英国のように複数住宅取得のハードルをどこまで引き上げるかが焦点です。

何が起きているのか

韓国政府は、住宅の取得から保有、譲渡に至る税制全体を実居住者中心に組み直す「不動産総合対策」を7月末〜8月初めに発表する予定です。国土交通部と企画財政部は27日にも公開討論会を開き、最終的な争点の調整を進めています。柱となるのは、保有税(総合不動産税・財産税)を強化する一方、実際に居住する1住宅者には譲渡所得税の長期保有特別控除を拡大するという「交換条件」型の構造です。

対策が予告された背景には、なかなか収まらないソウルの住宅価格があります。韓国不動産院が7月23日に発表した週間マンション価格動向によると、ソウルのマンション売買価格は前週比0.27%上昇し、75週連続の上昇となりました。華城東灘・九里・龍仁など規制地域にまで上昇幅が広がる、いわゆる「風船効果」も同時に起きています。

なぜ今が分水嶺なのか — 利上げでも止まらなかった住宅価格

今回の対策がただならぬのは、そのタイミングにあります。韓国銀行の金融通貨委員会は7月16日、政策金利を2.50%から2.75%へ0.25ポイント引き上げました。2023年1月以来3年6カ月ぶりの利上げで、昨年5月の利下げ以降続いた14カ月の据え置きに終止符を打つ決定です。委員7人全員が賛成し、利上げ理由の一つとして住宅価格急騰による金融安定リスクを明記しました。

政策金利を上げても住宅価格が止まらないということは、今回は税金という別のてこがどれだけ強く効くかに対策の成否がかかっているということです。

税制改革というカード自体は目新しいものではありません。文在寅政権は5年の任期中に26回を超える不動産対策を打ち出し、その間ソウルのマンション価格は2020年6月から2022年1月まで85週連続上昇という史上最長記録を打ち立てました。現在の75週連続上昇は、その記録にわずか10週差まで迫っています。「対策を出すほどかえって上がる」という学習された懐疑論が、今回の対策にも影を落としている理由です。

数字で見る

ソウル マンション価格 連続上昇期間の比較
歴代最長(2020.6~2022.1)
85週
現在(2025.2~2026.7)
75週
資料: 韓国不動産院 週間マンション価格動向(2026.7.23)、The Scoop(2026.7.11)

それでも、両時期の処方箋は異なります。文在寅政権の対策が主に複数住宅保有者への融資規制や取引抑制に集中していたのに対し、今回の改革は「保有か実居住か」という税制の骨格そのものを変えようとしています。これまでは長く保有するだけで譲渡税が軽減される長期保有特別控除が、複数住宅保有者にも有利に働いていましたが、これを実際の居住期間中心に設計し直すというのが今回の対策の核心的な発想です。

複数住宅保有者(2件目)の取得税 国際比較 — 10億ウォン(約1億円)の住宅基準
韓国(調整対象地域)
8%
英国ロンドン
13%
シンガポール
24%
資料: Daumニュース(2026.2.8) — 韓国地方税法、シンガポールIRAS ABSD、英国SDLTを基に作成

国際的に見ると、韓国の複数住宅取得規制は中間的な水準です。調整対象地域で2件目の住宅を取得する場合、取得税は8%です。一方シンガポールでは自国民でも2件目から20%の追加購入者印紙税(ABSD)が課され、基本印紙税と合わせると10億ウォン(約1億円)の住宅で約24%(約2400万ウォン、約240万円)を現金で納める必要があります。英国ロンドンでも複数住宅への印紙税加算により実効税率は12〜13%(約1300万円)に達します。韓国が「保有税強化」へと舵を切るのは、取得段階よりも保有段階でこの国際的な格差を縮めようとする試みと読み取れます。

争点 — 保有税を上げると何が問題なのか

賛成派は、保有税の強化が投機需要を抑え、実需要者を保護すると見ています。これまで「賢い1軒(똘똘한 한 채)」と呼ばれ高額な単独保有住宅に集中していた税制優遇を縮小し、その分を実際に居住する人への軽減に振り向けるという論理です。

反対に慎重派は、保有税強化が「出口」なしに行われれば副作用が大きいと指摘します。保有税だけを上げて譲渡税負担をそのままにすると、複数住宅保有者が家を売る誘因が減り、かえって売り物件が固定化し、増えた税負担が全税(チョンセ)・月家賃に転嫁されかねないという懸念です。不動産専門家の間で「保有税を上げるなら、売って出て行ける出口を開けてやるべきだ」— つまり譲渡税を同時に引き下げるべきだという意見が出ている理由です。

これから — 8月の対策で何を見るべきか

  • 保有税の引き上げ分が総合不動産税なのか財産税なのか、その引き上げ幅はどの程度か
  • 長期保有特別控除で「居住」要件がどこまで強化されるか — 控除率が保有期間ではなく居住期間にどれだけ連動するかが、複数住宅保有者の売却誘因を左右します
  • 8月の発表後も上昇が続くなら、85週という文在寅政権の最長記録を超えるかどうか

今回の対策が「保有税強化+実居住者への譲渡税緩和」という交換条件の構造を明確にすれば、複数住宅保有者の売却を促し、供給面での効果が出る可能性があります。逆に保有税だけが強化され出口が塞がれたまま発表されれば、売り物件の固定化や全税・家賃への転嫁という副作用が先に現れかねません。持ち家のない実需要者にとって「実居住中心」の改革は原則として有利なシグナルですが、実際に住宅を購入する時点で供給状況が改善していなければ、税制改革だけでは実感できる効果は限定的になる可能性があります。

この記事は上記「出典」に記載した公開ニュース・公式資料をもとに、nuloqがAIの助けを借りて独自に分析・作成したものです。特定の投資・法律・医療上の判断の根拠ではなく、情報提供のみを目的としており、作成時点の状況を反映しています。誤りが確認された場合は本文を訂正します。

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