韓国 総合不動産税改革、実居住控除14億ウォン・非居住9億ウォンへ
「住んでいるかどうか」が税額を分ける — 2026年、韓国の総合不動産税改編の内実。
- 企画財政部は8月3日、実居住の1世帯1住宅者の総合不動産税基礎控除を12億ウォンから14億ウォンへ引き上げ、非居住の1住宅者は12億ウォンから9億ウォンへ引き下げる税制改編案を発表した。
- 入法予告に1万件を超える反対意見が寄せられ、政府・与党は8月23日、キム・ミンソク新代表就任後初の高位党政協議会でこの改編案を協議、保有税上限150%維持などの修正が検討されている。
- 韓国の不動産実効税率(0.17%)は米国(1.54%)・日本(1.4%)・英国(1.1%)より依然として低く、論点は「どれだけ課税するか」より「誰の居住を保護するか」に移っている。
何が起きたのか
企画財政部が8月3日に発表した2026年税制改編案の核心は、総合不動産税(総不税)の課税基準に新たに「実居住かどうか」を組み込んだことだ。1世帯1住宅者のうち、実際にその家に住んでいる人は基礎控除が公示価格12億ウォンから14億ウォンに引き上げられる。逆に住宅は1軒だけでも別の場所に住んでいる「非居住1住宅者」は、基礎控除が12億ウォンから9億ウォンに引き下げられ、多住宅者と同じ控除基準が適用される。
あわせて公正市場価額比率は60%から70%(3軒以上保有は80%まで)に、長期保有特別控除は「保有10年(40%)+居住10年(40%)」の合算方式から「居住10年で30%」の方式に変わる。適用は2027年6月1日課税分からで、税率の完全一元化や公正市場価額比率80%への拡大など一部条項は2028年から適用される。
なぜ今この改編なのか — 背景
総合不動産税は2005年、盧武鉉政権が資産の不平等是正を名目に導入した税金だ。以後、政権が変わるたびにその性格は大きく揺れ動いてきた。文在寅政権は多住宅者に最高6.0%の重課税率を課して強化し、尹錫悦政権は正反対に動いた。課税基準となる公正市場価額比率を95%から60%に下げ、基礎控除を6億ウォンから9億ウォンに引き上げ、多住宅重課税率(1.2~6.0%)の廃止を推進し、事実上、総合不動産税を文在寅政権以前の水準に戻した。
今回の改編は、その流れの延長線上でもう一度方向を転じる試みだ。課税基準を「何軒持っているか」から「実際にそこに住んでいるか」へ移そうとするもので、これは税収確保の必要性とも重なる。政府は今回の改編全体の税収効果を3.4兆ウォン規模と見積もっている。
数字で見る
今回の改編で実居住者と非居住者が受ける衝撃の大きさは異なる。実居住1住宅者の基礎控除は16.7%増える一方、非居住1住宅者の基礎控除は25%減る。絶対額でも5億ウォンの差が開く — 今回の改編の実質的な打撃は、同じ「1住宅者」の中でも非居住者側に集中する構造だ。
では、この水準の保有税は国際的に見てどれほど重いのか。韓国の不動産実効税率は0.17%で、米国(1.54%)の9分の1、日本(1.4%)の8分の1、英国(1.1%)の6分の1にすぎない。GDPに対する保有税の比率も韓国は0.6%で、英国(3.3%)・米国(2.8%)・日本(2.1%)を大きく下回る。
つまり今回の改編を「重課税」と見るには、国際比較上、韓国の保有税水準そのものが依然として低い。ただ米国・英国・日本は累進税率ではなく比例税率を採用し、保有住宅数よりも実際の居住・利用状況(セカンドハウス、空き家など)で課税を分けるのが一般的だ。今回の改編が「住宅数」から「居住かどうか」へ基準を移そうとしていることも、こうした海外事例に近づこうとする試みと読める。
争点 — 分かれる見方
入法予告後、法制処の国民参加入法センターには反対意見が1万件を超えて寄せられた。核心的な反発は「実居住」という基準の硬直性にある。地方転勤や海外赴任、子どもの学区、親の介護といったやむを得ない事情でマイホームに住めない「実需要1住宅者」までもが、多住宅者と同じ控除を適用されるという点だ。「家一軒しか持たない市民を課税の標的にするな」という声が多数を占める。
一方、政府の論理は異なる。住んでいない住宅の保有は投資・資産形成の性格が強く、実居住者を保護することと非居住への優遇を是正することは同じ原則の両面だという立場だ。与党内にも温度差がある。キム・ミンソク新代表は非居住1住宅者への課税強化について「補完が必要だ」との立場を公に示した。専門家の評価は概ね「方向性には共感するが、詳細設計と予測可能性に不安がある」に集約される。
これから — 何を見るべきか
政府・与党は8月23日、キム・ミンソク代表就任後初の高位党政協議会を開き、この改編案を協議した。8月末までに党政間の調整を終えるのが目標だ。総合不動産税と財産税を合わせた保有税負担の上限を200%に引き上げる計画は撤回され、現行の150%維持へと方向が固まりつつあるなど、反発の大きい条項から一つずつ修正される流れだ。
- 非居住1住宅者向けの例外条項(地方勤務・海外赴任・介護など)が新設されるか — 新設されれば租税抵抗は和らぐが、「居住かどうか」という基準そのものの効力は弱まる。
- 公正市場価額比率80%や税率完全一元化など2028年施行予定の条項が、今回の議論で併せて手直しされるか。
- 2027年6月1日課税分から適用される以上、非居住1住宅者は今のうちから実居住要件を満たす方法があるか検討すべき時期だという点。
- 総合不動産税の緩和要求が殺到…税制改編「3.4兆ウォンの税収効果」は縮小するか — ファイナンシャルニュース (2026.08.12)
- [2026年税制改編案]「麻浦・龍山・城東」は免れた総合不動産税、半分の改編 — 京郷新聞 (2026.08.03)
- 居住用1住宅、時価20億ウォンまで総合不動産税の課税対象から除外 — 大韓民国政策ブリーフィング(企画財政部) (2026.08.14)
- ISAは元に戻し不動産税は党政テーブルへ…税制改編の土壇場調整 — ニューシス (2026.08.19)
- 保有税上限150%を原状復帰の方向…8・3不動産税制の大枠は維持 — イーデイリー (2026.08.20)
- 韓国の住宅保有税、先進国と何が違う?「米英日には累進税がない」 — 国民日報 (2026.07.27)
- 総合不動産税、文在寅政権以前の水準へ…多住宅重課税率廃止し評価額基準に転換 — 文化日報 (2026.08.10)
- 総合不動産税、英・米・日など9カ国中韓国だけ…海外の保有税を調べる — ヘラルド経済 (2026.08.11)
本稿は上記「出典」に示した公開報道と政策資料をもとに、nuloqがAIツールの助けを借りて独自に分析・作成したものです。投資・法律判断の根拠ではなく情報提供を目的とし、内容は作成時点(2026年8月23日)のものです。事実関係の変化や誤りが確認された場合は訂正します。
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